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シエスタの国の家具ショップ

先日スペインバレンシアで開催された国際家具見本市に出張してきました。その時にふらっと見て回った家具ショップをご紹介します。さて、皆さんもご存知の方が多いと思いますが、スペインはシエスタ(昼寝)が公に認められていることで知られています。しかしさすがに近年は経済のグローバル化に伴って、マドリードやバルセロナなどの大都市では特に、シエスタの習慣は消えていきつつあるといいます。しかししかし、ありました。まだバレンシアには脈々とシエスタの習慣が残っておりました。もちろんバレンシアも例外ではなく、段々にシエスタは減りつつあると言われておりますが、家具ショップや雑貨店などいわゆる小売店はしっかりと昼の休みを取っているのでありました。

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↑ 昼休みの時間帯で静まり返る市内の通り

噂には聞いていたものの、すっかり忘れてうっかり午後2時過ぎに市内探索へ出掛けてしまった私が見たものは、シャッター商店街のようなひっそりとした風景でした。ちゃんと店先には午後2時~4時半まで、あるいはそれ以上一時閉店する旨が書かれているのです。あとで休んでいたショップの店員に聞いてみたところ、小売店の店員は早朝から夜8時頃まで働かなくてはならず、昼2~3時間のシエスタは当然の権利と言っておりました。ちなみに彼女は一旦家に帰って、家族と昼食をとった後仮眠することもあれば読書をしたりして過ごすこともあると言います。地中海に臨む都市の、ちょっと羨ましい習慣ですね。

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↑ シャッターはしっかりと閉められており、入り口には昼を除いた営業時間表示が・・・

という訳で、気を取り直して再び開店する午後4時頃に、改めてショップを訪問することにしました。今回探索したのは、バレンシア市内の中心地、北駅の周辺です。北駅は大きな駅ですが、少し離れると静かな光景が広がります。中でもわりと家具や雑貨関係のショップが点在する通り、Cirilio Amoros通り周辺にあるショップ“COSIN I COSIN”をご紹介します。
ガラス張りの正面入り口からは長い通路があり、スタッフの働いている奥のオフィスまでは家具や雑貨などを見ながら進みます。奥へ入ると、ソファやダイニングの家具も見えてきます、さらにキッチンも展示してあり、中年夫婦が相談に来ていました。スタッフの女性の話によると、相談に来ている夫婦のように家庭向けの相談に乗ることもあれば、オフィスやコントラクトなどの大型のプロジェクトを抱えることもあり、今もいくつかプロジェクトが進行中だと話してくれました。

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↑ 入り口は狭いのに、奥へ入っていくと中は余裕の広さでした
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↑ キッチンなどの展示もあり、展示はゆったり

COISIN I COSINは近くにもう一つショップを持っており、紹介されたのでこちらも覗いてきました。もう一軒の方がどちらかというとデザイナーズ家具を多く取り揃えており、ちょうど家具見本市に合わせて同社が主に扱うZanotta社の過去の製品を並べて歴史を紹介していました。こちらの店内の面白いところは、建物自体はヨーロッパらしく古いのですが、それを改装してモダンに作っており、にもかかわらず部分的に建物本来のレンガ部分を見せている作りです。

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↑ 通りに面して目を引くショールーム正面,でも建物はレンガ造り!外装は改築済み?
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↑ 広い展示スペース。でもこれぐらいの部屋があるアパートは実はいくらでもあります。

これら2件の他にもいくつか見て回りましたが、家具ショップはどこもショップ内の展示に感心するほど余裕があることにはビックリしました。それは製品を展示し過ぎず、ゆっくり見てもらうという配慮と、何よりもヨーロッパの住宅事情が日本と違って広いのでゆったりと置かないとイメージが湧かないということのようです。所狭しと製品を並べている日本の家具店とは大分考え方が違うようです。

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↑ 見本市会場裏から見た住宅街の風景,市内にあるコンサートホール
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↑ 市内地中海側にある美術館や博物館の建物(ガラスを使ったものが多い)

そしてスペインという地にあっても、モダンファニチャーのショップは他の国と変わらないくらいのレベルにあることにも驚きました。特にバレンシアはデザイナーによるモダンな建築物が、赤茶色のレンガ造りの建物の中に混在している興味深い都市でもあります。おおらかな風土に建つモダン建築やプロダクトを鑑賞するのも面白いかもしれませんよ。

COSIN i COSINウェブサイト:http://www.cosinicosin.com/

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